はじめに
Deep Learning(ディープラーニング)とVR(バーチャルリアリティー)用途で自作PCを組んだので、どんなパーツを買って、どれくらい費用がかかり、どういう感じでセットアップしたのか、組み立てたPCでどれだけの性能が達成できたのかをまとめておこうと思います。(2016年度9月末の情報なので、価格等の情報が古くなっている可能性もあります。)要件
まず、今回作るPCに求める要件は、1. 予算はPC+GPU1つで20万前後
2. OculusやHTC ViveといったハイスペックなVRが実行でき、VRコンテンツの開発が行える。
3. 数GB~数十GB単位ぐらいのアドホックデータ分析が安定して高速に出来る
4. 今後GPUを増やす可能性が高いので、それに耐えられる様な拡張性や電源性能 です。
自作したPCのスペック
部品は全て秋葉原のTSUKUMOで買いました。ネットで買っても大体同じぐらいの値段で買えると思います。グラボは演算性能とIOに関してコスパの良いGTX1070を用いることにします。Deep Learningのみの場合は、IOがそこまで重要では無いかと思うので、Maxwell世代のGPUがコスパが良いと思います。しかし、今回用途を想定しているVRの場合、IOが極めて重要なので、IO性能が高く、演算性能のコスパも高いPascal世代のGTX1070を用います。Core i7 6700KとLGA1151対応マザーボードの組み合わせがコスパが良いように思ったので、それらを中心に揃えました。構成は以下の通りです。
- マザーボード: ASUS Z170 Pro Gaming
Intelの次世代CPUアーキテクチャである、Kaby Lakeが公表された影響か、LGA1151のマザーボードとCPUが安くなっていたので、LGA1151に対応しているZ170 Pro Gamingにしました。 USB3端子が豊富であり、オーバークロックしやすいことから、Z170 Pro Gamingです。 高耐久性のSABERTOOTH Z170 MARK 1も魅力的でしたが、今回の用途ではそこまで必要ないだろうということで、諦めました。 - CPU: Intel Core i7 6700K
4GHz、4コアという高性能かつ、先述の理由でコスパの良くなっているCPU。 - CPUクーラー: 風魔 SCFM-1000
ケースにいい感じに収まるLGA1151に対応しているクーラー - 電源ユニット: HX1000i CP-9020074-JP
80PLUS PLATINUM
GPUを複数台使っても安定して電源供給できるぐらいの高性能電源 - メモリ: Crucial CT2K8G4SFD8213 x2 合計32GB
- SSD: SAMSUNG MZVKW512HMJP-00000
512GB M.2 2280 PCI-Express 3.0 x4接続 NVMe SSD MLC V-NAND Read 最大3200MB/Sec Write 最大1700MB/Sec
IOに優れ、容量もそこそこあるのでこれにしました。若干オーバースペックかも - ケース: Core V5
ファンが2つつけれて冷却性能に優れるケース - ファン:QF120BALANCE x 2
ここまでGPUを含まない構成で保証も含めて、15万5000円ぐらい
- グラボ: ASUS ROG STRIX-GTX1070-O8G-GAMING
ASUS GTX1070のオーバークロックが出来るバージョンです。 信頼性が高いというASUSを買っておきました。 Amazon.comからGTX1080を直輸入すると7万円以下で買えるらしいです。しかし、初期不良にチキったのとサポートが厚い方がいいなと思い、結局日本で買いました。
GPUが保証も含めて60000円ぐらい合計21万5000円
となっています。BTOなどと比較すると結構コスパ良く組めたのでは無いかと思います。
現状UnityでOculus Rift用VRゲームを作成したり、Oculus Rift向けゲームを実行する上で特に不便なことは無く、サクサク動き、問題無いかと思います。ただ、Deep Learning・データ分析用途では、まだチュートリアルを動かした程度でほとんど使っていなく、細かく性能を見たりはしていません。
定量的な評価としてはWindows10公式のベンチマークであるWindows エクスペリエンスインデックス(ゲーム用のベンチマークのほうが、比較として良いとは思うのですが、簡易的に)を用いて評価しました。
Windows エクスペリエンスインデックスでは、以下のような結果になりました。結果としては上位ゲーミングデスクトップ並の性能は出ているのかと思います。
評価項目の詳細は以下のとおりです。
ベンチマーク
定性的な評価としては、現状UnityでOculus Rift用VRゲームを作成したり、Oculus Rift向けゲームを実行する上で特に不便なことは無く、サクサク動き、問題無いかと思います。ただ、Deep Learning・データ分析用途では、まだチュートリアルを動かした程度でほとんど使っていなく、細かく性能を見たりはしていません。
定量的な評価としてはWindows10公式のベンチマークであるWindows エクスペリエンスインデックス(ゲーム用のベンチマークのほうが、比較として良いとは思うのですが、簡易的に)を用いて評価しました。
Windows エクスペリエンスインデックスでは、以下のような結果になりました。結果としては上位ゲーミングデスクトップ並の性能は出ているのかと思います。
Windows エクスペリエンス インデックスお使いのコンピューターのパフォーマンスの評価と改善
コンポーネント | 評価についての詳細 | サブスコア | 基本スコア |
---|---|---|---|
プロセッサ: | 1秒あたりの計算 | 8.5 | 8.5一番低い サブスコア |
メモリ(RAM): | 1秒あたりのメモリ操作 | 8.5 | |
グラフィックス: | Windows Aeroのデスクトップパフォーマンス | 8.9 | |
ゲーム用グラフィックス: | 3Dビジネスおよびゲームグラフィックス パフォーマンス | -※1 | |
プライマリ ハードディスク: | ディスクのデータ転送速度 | 8.9 |
Windows エクスペリエンス インデックスは、主要なシステム コンポーネントを1.0から9.9のスコアで評価した値です。
※ ゲーム用グラフィックスはWindows8.1/10では計測されません
これらの性能が一般に流通しているパソコンと比較してどうなのかを示した図が以下になります。
CPUIntel(R) Core(TM) i7-6700K CPU @ 4.00GHz
Memory29GB
GraphicsNVIDIA GeForce GTX 1070
DiskSAMSUNG MZVKW512HMJP-00000
CompressionMetric | 908.3 MB/s |
---|---|
EncryptionMetric | 6300 MB/s |
CPUCompression2Metric | 2227.2 MB/s |
Encryption2Metric | 2556.4 MB/s |
CompressionMetricUP | 174.9 MB/s |
EncryptionMetricUP | 866.2 MB/s |
CPUCompression2MetricUP | 457.6 MB/s |
Encryption2MetricUP | 641.1 MB/s |
DshowEncodeTime | 0.82 s |
Bandwidth | 29462 MB/s |
---|
DWMFps | 4950.6 F/s |
---|---|
VideoMemBandwidth | 84058.6 MB/s |
MFVideoDecodeDur | 0.07 s |
Sequential Read | 2633.2 MB/s |
---|---|
Random Read | 732.7 MB/s |
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